
a と the の使い分けは重要なのか?
参考書などを見ても、情報が多すぎて使いこなすまでの道のりが長すぎる…
結局、膨大な量の暗記が必要なのでは?
こういった悩みや疑問に答えていきます。
- 丸暗記の落とし穴
- 覚える原則はただ一つ
- 原則の領域を最大限に活かす
この記事を書いている私は、最終学歴が高卒で、海外留学からスタートし通訳の仕事ができるまでになりました。
こういった私が解説していきます。
- 丸暗記の落とし穴
冠詞の必要性
a と the は日本人が苦手とする代表的な文法事項です。
英語の試験でも「a」を使うべきか、「the」を使うべきか…
選択に迷ったことがある方は多いと思います。
そして、あなたも一度は考えたことがあると思います。

覚える意味ある?
結論として、「a」や「the」の冠詞は超重要で英語を話す上では必須事項です。
なぜなら、ネイティブはこの冠詞を使うことによって、重要な情報交換を行っているからです。
例えば、こちらの文章を見てみましょう。
- SEAN is a teacher of this school.
- SEAN is the teacher of this school.
この2つの文章の違い分かりますか?
日本語で訳すと、どちらも
『ショーンはこの学校の先生です』
になりますが、ネイティブはそれぞれ違う解釈をします。
- SEAN is a teacher of this school.
ショーンはこの学校に何人もいる先生の内の一人 - SEAN is the teacher of this school.
ショーンはこの学校唯一(一人しかいない)の先生です。
まったく意味が異なります。
ここまで読んだ方は、「結局暗記が必要なんじゃないか?」と思われたかもしれません。
でも、大丈夫です。
覚える原則は1つだけなので。
ですので、繰り返しにはなりますが、「a」や「the」の冠詞は重要で英語を話す上では必須事項です。
2.覚える原則はたった1つ
~theの原則~
ただ一つに決まる
これだけです。
参考書や辞書を見ると、膨大な情報が記述してありますが、結局のところ
『ただ一つに決まる』
この判断で十分です。
いかがでしょうか?
これさえ覚えておけば、頭から煙を出しながら膨大な量の暗記をする必要はありません。
ためしに、次の文章を見ていきましょう。
- SEAN got a wound on the right knee.
- SEAN is the best soccer player in Portugal.
①は当然「the」を使います。SEANはびっくり人間ではないので、右足は1本しかありません。
②も簡単ですね。best player(ナンバーワンの選手)は1人に決まります。
では、先に例に出した文章をもう一度見てみましょう。
- SEAN is ateacher of this school.
ショーンはこの学校に何人もいる先生の内の一人 - SEAN is theteacher of this school.
ショーンはこの学校唯一(一人しかいない)の先生です。
学校の先生が本当にショーンだけなら、「the」を使えますが、一般的にはそんなことありませんね。
たくさん先生がいる中の一人なので、ここでは「a」となります。
だんだんと感覚が研ぎ澄まされてきましたね。
3.原則の領域を最大限に活かす
1.文脈からただ一つに決まる
- I went to a park yesterday. The park was huge.
- Mike brought me a beach. The beach was absolutely filthy.
どちらの文も、 「a park」「a beach 」ときているので、続く文では「the」をつけてあげると、
「前の文に出てきた公園、ビーチだな」と分かります。
学生時代に「theは前に出てきた単語を受けるときに使う」と暗記したかもしれませんが、
”ただ一つに決まる” これさえ覚えておけば解決です。
2.連想が働いてただ1つに決まる
- I have a cool Ferrari, and the engine is powerful.
- I’ve bought a house. The living room is big.
このパターンも簡単ですね。
どちらの文も「a cool Ferrari」「a house」ときているので、
続く文で「the engine」「the living room」とくれば、
「前の文に出てきたフェラーリ、その家のリビングのことだな」とただ1つに決まります。
3.その場の状況からただ1つに決まる
- Pass me the salt. 【食卓に塩の容器が1つある】
- Bring me the insecticide! Spray at the cockroach!【家に1匹のGを発見した時】
これらの文は、話し手と聞き手がいて、状況からただ1つに決まります。
ふと見ると壁にGが…
the cockroach と言えば、今見えているGになりますね。
家にGがいたら冷静ではいられませんが、ネイティブは「ただ1つに決まる」という感覚で無意識にtheを使います。
最初は意識的に使って感覚を養ってください。
ちなみに、あまり考えたくはないですが、Gが複数いる場合には「the cockroaches」になります。
「ただ1つのグループ」に決めることができるからです。
4.常識的にただ1つに決まる
- The sun is round.
- Do you know the first man who landed on the moon?
- This is the only way to accomplish your goal.
これらは、文脈から決まるわけでもなく、その場の状況から決まるわけでもありません。
常識的に1つしか存在しないものや、firstやonlyがつくので1つに決まるわけです。
5.共通の知識から1つに決まる
Stephany: Hey Jhon. Do you know where Mike is?
John: Well, I saw him the place, as usual.
この場合、ステファニーとジョンとマイクには、3人に共通する「the place」で成立するただ1つの場所があるわけですね。
まとめ
「ただ1つに決まる」という原則をコアに5つのパターンをお伝えさせていただきました。
ネイティブが「a」「the」を使いこなす感覚が分かってきたと思います。
あとは、できるだけ多くの英語に触れて、感覚を磨いていってください。
英語に正解はありません。
大事なことは暗記ではなく、感覚です。
機械的に覚えても使い物になりません。
ぜひ、活き活きとした英語をマスターしていきましょう!
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